地震の被災地に寄付したいけど、どこ寄付すればいい?
個人が寄付をするところはネット上にさまざまあります。
「ここってちゃんと被災地に届くのかな」
「そもそも義援金と支援金ってあるけどなに?」
そんな疑問が出てきた人はいませんか。
仕組みを知り、自分で納得した寄付先に募金ができるようにしたいですよね。
この記事では、義援金と支援金の違いを明確にし、
- 義援金・支援金を集めて配る団体
- 義援金・支援金を集める団体
- 支援金を使って支援活動を行う団体
の活動を調べまとめました。
その他、信頼できる団体を見極める目安になるポイントを紹介します。
善意が搾取されないように、善意が無駄にならないようにいち早く届けたいものです。
目次
義援金と支援金のどちらを送るのが良い?
寄付には、義援金と支援金の2種類があります。
義援金・・・被災者に、おくやみや応援の気持ちをこめて贈るお金。分配委員会によって寄付金の全額が被災者に分配される。※被災者の手元に届くまでに時間がかかることがある
支援金・・・応援したい団体を選んで寄付し、被災地の支援に役立ててもらうお金。団体による被災地の救命や復旧活動につかわれる。
令和6年能登半島地震の発生からまだ間もないので、日本財団では2024年1月11日現在”支援金”の寄付を強く呼びかけています。
被災者にきめ細かい支援が必要な現段階では、支援金の必要性が高いことをご周知頂きたくお願い申し上げます。
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2024/20240105-98175.html
着の身着のまま逃げてきた被災者には、今はお金よりも防寒具や食料の方が助かりますよね。
被災地の復興が始まったら義援金の寄付、それまでは支援金の寄付をするのが良さそうです。
集まった義援金・支援金を集めて配るところ
全国から集まるお金をまとめ、各被災地に送るという一番の要の役割を担います。寄付先に迷ったらこの中から選ぶのが良いと言われます。
日本赤十字社
義援金のみ受け付けています。
民間企業などから集められた寄付金は、義援金配分委員会に全額送られてから、各自治体に送られます。
令和6年能登半島地震義援金の受付は「被災地全域への寄付」と「地域を限定しての寄付(現在は石川県支部と富山支部)」があります。
早く被災地に義援金を送りたい人は「地域を限定しての寄付」が良いです。
受付期間:2024年12月27日(金)まで
※富山県支部は2024年3月29日(金)まで
中央共同募金会(赤い羽根基金)
義援金と支援金の両方を受け付けています。
義援金
令和6年能登半島地震義援金の受付は「全国の被災地への一括支援」と「特定の被災県への支援(現在は石川県と富山県)」があります。
早く被災地に義援金を送りたい人は「特定の被災県への支援」が良いです。
受付期間:2024年12月27日(金)まで
※富山県共同基金会は2024年3月29日(金)まで
(被災状況に応じて、受付期間を延長する場合あり)
支援金
支援金は、災害ボランティア活動に対する助成事業(通称ボラサポ)に使われます。
集められたお金は、被災地の災害ボランティアセンター等と連携して行う、ボランティア団体・NPO等の活動の支援に使われるということです。
助成は「赤い羽根基金」の母体である中央共同募金会が運営・審査して決めています。
こちらはクレジットカードやコンビニ等でも寄付をすることができますし、Yahoo!ネット基金からTポイントで寄付することもできます。
日本財団の「災害復興支援特別基金」
支援金を受け付けています。
名前は違いますが、「ボラサポ」と同じく、支援活動を行うNPO法人やボランティア団体に、その活動資金の助成を行います。
銀行振り込みはもちろん、クレジットカードの他、電子マネーやキャリア決済などでも寄付ができます。
Tポイントで寄付したい場合はYahoo!ネット基金からできます。
義援金・支援金を集めるところ
団体や民間企業が義援金・支援金を集めて、日本赤十字や日本財団に送ります。
たくさんあるので、大きな窓口になっているところを例に挙げます。
各テレビ局:テレビをよく見る人向け
令和6年能登半島地震では義援金を募集しているところが多いです。
- TBS(JNN・JRN共同災害募金)・・・義援金を募集。募金は日本赤十字社を通じて被災者に
- テレビ東京(TXNチャリティ募金)・・・義援金を募集。募金は日本赤十字社を通じて被災者に
- フジテレビ(サザエさん募金)・・・義援金を募集。募金は日本赤十字社を通じて被災者に
- テレビ朝日(ドラえもん募金)・・・テレビ朝日福祉文化事業団を通じて寄付
Yahoo!基金
母体をLINEヤフー株式会社とする任意団体です。
「自然災害や感染症に対する支援」と「インターネットやIT技術の利活用を通じた市民活動の支援」をテーマにした事業を展開しています。
Yahoo基金の特徴は、Tポイントから寄付ができるところ。
気づいたら貯まっていたポイントを利用したら、住所記入も不要でポチッと押すだけで寄付ができました。
手続きが簡単なので、学生にもやりやすい寄付の形です。
大手なので、Yahoo!基金の名をかたる偽のサイトもあるということで注意が必要です。
【重要】Yahoo!ネット募金やYahoo!基金 をかたるフィッシングサイト(偽サイト)、不正メールにご注意ください>>
※Yahoo!基金のページでは、Yahoo!基金以外の被災者支援に取り組む団体への緊急災害支援募金も受け付けているため、どこに寄付するのか確認をしてから寄付のボタンを押してください。
メルカリ寄付
「メルカリ寄付」とは、メルペイ残高を通じて、選んだ寄付先に寄付することができる仕組みです。
メルカリで出品して売上金が得られると、その売上金はメルペイ残高に自動チャージされます。
出品時に寄付先と割合を設定しておける「メルカリ寄付 かんたん寄付設定」機能が使えるようになりました。
これで、取引完了時に販売利益から事前に指定した割合の金額を寄付できるようになります。
集まった寄付金は日本財団の「災害復興支援特別基金」に送られることになっています。
Yahoo!基金と同じように一般寄付金受付の窓口となっていて、能登半島地震以外の支援も受け付けています。
メルカリで出品する人限定になりますが、新しい寄付の仕組みです。
ふるさと納税
ふるさと納税の制度を利用した募金。
自治体へダイレクトに寄付金を届けられます。
被災地での自治体職員は災害対応のための活動が多くなるため、代理自治体が寄付の受付業務を担っていることがあります。
支援金を使って支援活動を行うところ
災害活動を行っているボランティアやNPO/NGO団体です。
「炊き出し」や「物資の配布」や「救助活動」という災害の初動期に優先度の高い支援をする団体から、「子どもの預かり」や「足湯セラピー」など公的な支援ではなかなかできないことをする団体まで様々あります。
ここでは3つ団体を紹介します。
ピースボート災害センター(PBV):初動期に支援をいち早くとどける
東日本大震災をきっかけに設立。
災害が発生するとすぐに被災地支援を行う体制があり、食料・物資の配布を迅速に行っています。
令和6年能登半島地震の発生後は、翌日にスタッフを現地に派遣して炊き出しや物資配布を行っています。
他団体と連携して医師やレスキュー隊員や災害救助犬の派遣もしているということです。
WebサイトやSNSは地震直後から更新されており、支援の様子をリアルタイムで伝えています。
【#能登半島地震:緊急支援 先遣調査】
— ピースボート災害支援センター(PBV) (@PB_saigai) January 2, 2024
PBV先遣調査スタッフが石川県に到着
現地の被害状況や支援状況を確認しながら、必要な支援を検討していきます。
寒さが厳しい中での避難生活でもあり、迅速な支援に努めます。
\ご支援ご協力お願いします/https://t.co/dFpoP0fI4e#寄付 #募金 pic.twitter.com/vXswN0yXf8
カタリバ:子どもの預かり・居場所を提供
「カタリバ」は「子どもの居場所」を提供する認定NPO法人です。
災害時は、生活再建や復興で後回しになりがちな子どものケアをするための活動を行います。
令和6年能登半島地震発生の4日後に、子どもの預かりや学習支援をする場所の提供をスタートさせたことがYahooニュースなど複数メディアで紹介されました。
被災地NGO協働センター:足湯ボランティアで間接的支援
阪神大震災の経験をきっかけに発足。
寄付で集められたタオルを象の形にした壁掛けタオル(まけないぞう)を販売する事業が広がり、象のイラストが団体のシンボルになっています。
「最後の一人まで」をモットーに、災害の初動期に支援物資を届ける他、SNSで被災地一人一人の声を伝えています。
長期化する避難生活を送る被災者には「足湯」を届けて一人一人と対話をする時間を提供しています。
令和6年(2024年)能登半島地震救援ニュース No.10https://t.co/TC0wcKLYYl
— 被災地NGO恊働センター (@kyoudou_center) January 8, 2024
信頼できる団体を見極めるポイントは?
あまり知らないボランティアやNPO/NGO団体に寄付をするときは、以下のポイントに注意してください。
- お金の流れが分かるようになっているか
- スタッフや代表者の顔が見えるか
- 法人格はなにか
- どんな会社や団体と一緒に活動しているのか
- 定期的な活動報告があるか
こちらのサイトを参考にしました。
その寄付先は信用できる?怪しい?「寄付してはいけない」団体と、信頼できるNPOを見分ける5つのポイント>>
まとめ
以上、義援金と支援金の違いの説明と、それを集める団体について紹介しました。
集められた寄付金が、どこで・どうやって使われるのか流れを理解する一助になっていれば幸いです。
義援員・支援金を寄付する団体を選ぶときの参考にしてください。